【徹底解説】林業の「植付」とは。目的、時期、道具、方法をご紹介!

林業

「植付」の目的

山主(山の持ち主さん)の希望した種類の苗木を山に植える作業です。

一般的にはお金になるヒノキが多いです。

私はヒノキしか植えたことがありませんが、他にスギやコナラ、サクラなんかも植えるとか。

コナラはキノコを栽培する原木に使用するようですね。

サクラは…景観的な問題だと思います(笑

この前言った山は境目にサクラが一列に植えてあっておしゃれな感じでしたよ~!

時期

春か秋に植付をします。

最近の苗は「コンテナ苗」といって割かし丈夫にできているため、真夏・真冬でなければ大丈夫らしいですが…。

さすがにそんなハードな季節に植える人もいないですよっていう笑

基本的には前述したように、春植・秋植という感じで行います。

下の記事で林業における業務スケジュールを記載していますので、良ければ参照ください!

【徹底解説】林業の「造林」とは。目的、時期、道具、方法をご紹介!

必要な道具

基本的な道具は以下をご参照ください!

林業ではどんな道具を使うの? 現場の林業家が詳しくご紹介!

植付の場合はそれに加え、クワと苗袋を使用します。

クワ

地面を耕すあれですね。

長さは90センチが便利(理由は後述)。

先端部分は

こんな風になっています。

金属部分の穴に木の柄を通していて、その木が抜けないようにクサビを打ち込んであります

金属部分の先には耐久力を向上させるために鋼が入っています。

だから黒い金属部分の先が銀色っぽくなってます。

これで石にあたっても大丈夫!

ただ、使う前はこの写真の部分を水に漬けておかないとダメなんですよね…。

木を水分で膨らませて抜けなくするためです。

そのまま使うとクワを使ってるときに金属部分が抜けちゃうとか。

常識と思う方もおられるかも知れませんが、私は知りませんでした(苦笑

他にもこういうやつで植えるとこもあるみたいなんですが、うちはクワしか使ってません!

そのため中部森林組合のホームページからお借りしています。

https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/chusin/kontenataiken.html

苗袋

こんなの。

中に苗を入れて、山に担いであがります。

横に穴が開いているのはわざとで、そこから左手で苗を取り出します

いちいち袋をおろしていると時間がかかるからですね。

こういうもの。

こちらの写真は近畿中国森林管理局からのものです。

https://www.rinya.maff.go.jp/kinki/seibi/teikosuto/ms_zourin.html

根っこが変な感じになってますが、これは「コンテナ苗」と呼ばれるものです。

他には根っこだけの「裸苗」、ポットに入った「ポット苗」がありますが、

最近はこのコンテナ苗が多いようですね。

理由は、一番山に「つきやすい」からと、植える効率が良いからです。

裸苗よりも枯れにくく、根っこ部分が横に広いポット苗より植えやすいわけですね。

もしかしたら苗について更に詳しくやるかもです(笑

具体的な方法

基本装備に加え、クワと苗の入った苗袋を背負って山に入ります。

コンテナ苗なら大体50本くらいしか入らないので、+αで苗を持っていきます。

斜面に到達したらさっそくクワで穴を掘り、苗を植えます。

苗の周囲大体30センチくらいは表土をはがします

周囲の表土をはがしておくと、夏の下刈の際に、苗の周囲に草が生えにくく苗が見やすくなるからです。

下刈というのは、苗よりも成長が早い雑草を刈るお仕事ですね。

深さとしては、「根っこが空気に触れないくらいが目安」と先輩には言われていました。

1本植えたら、次は基本的に「等高線上」に、「1.8メートル」間隔で植えます。

少し見えづらいですが、実際の写真はこんな感じ。

手前からずっと苗の列がつづいているのがわかると思います。

等高線上に植える理由は、これも下刈をやりやすくするためです。

草を刈るときは等高線上に歩くのが楽だからです。

林業はこんな感じで、「ある仕事は次の仕事のため」を意識して作業を進めます。

ちなみに「植付」の前には「地拵え(じごしらえ)」と呼ばれる作業があり、

これも次の植付を意識して行われるものです。

「1.8メートル」間隔なのは、ヒノキの場合1ヘクタール当たり約3000本を植える必要があるから

また、木々の健全な成長のためのスペースを確保する必要があるからです。

ここで先ほどの90センチのクワが役立ちます。

クワを使えば1.8メートルを大体測れるわけですね。

いろいろとよく考えられてるなーと思います。

雪が少ない地域だと4000本以上植えることもあるようですが、

私の地域は割と雪が降るのでこんな感じです。

そして、必要本数を植えれば業務終了、次の現場へ向かいます。

私はぺーぺーなのでだいたい1日200本くらい。

まとめ

以上が「植付」作業です。

植え付けたらこんな感じになるという写真を貼っておきますねー!

荒れ地にこの緑の苗がしっかり植わっている感動は、植えてみないとわかりません!(笑

かわいいですめちゃくちゃ。

翌日も同じ現場だと朝露がついてきらきらしてます。

「大きくなってくれよー!」と励ましたい気持ちになります(笑

そう思うと山ってすごいなーと。

こんなにたくさんの命を文句ひとつ言わず育んでいるわけですからね…。

とまあ、こんなところで造林編(植付)でした。

次回は下刈についてお伝えしようかなと思っています。

が、私はそんなに林業経験が豊富ではないので、次回の更新以降は一旦別の話題になるかなと…。

それでもよろしくおねがいします(笑

ではまた次回!

林業ってそもそも何するの? 現場の林業家が詳しくご紹介!

【徹底解説】林業の「造林」とは。目的、時期、道具、方法をご紹介!

【徹底解説】林業の「下刈」とは。目的、時期、道具、方法をご紹介!

 

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